邑犬群吠、兎角亀毛、臨淵羨魚

昨日学習した四字熟語を紹介したいと思います。まず「邑犬群吠」から。僕はこの邑犬群吠という四字熟語を知りませんでしたが、「邑」という漢字は知っていました。何故かというと僕はプロレスファンなので知っていたのです。プロレスが好きな方は分かりますよね?そう「邑」という漢字は元新日本プロレスのレスラーで現在はWWEで活躍されている中邑真輔選手の名字の一部だったからです。ただ「邑」という漢字が音読みで「ゆう」と読む事は知らなかったので勉強になりました。この四字熟語の典拠は「楚辞」で漢文の原文では「邑犬之羣吠兮」と書き「邑犬(ゆうけん)の羣がり吠ゆるは」と書き下されています。邑犬とは村里の犬の事だそうです。意味は書き下し文の通りで、つまらない者どおしが集まって、あれこれ騒ぎ立てる事らしいです。漢文の書き下し文と一緒に学んだのでより理解が深まった気がします。次に「兎角亀毛」です。これは文字通りこの世にありえないもののたとえを指す四字熟語のようです。兎には角はありませんし、亀に毛は生えていませんよね?この四字熟語は漢字も簡単で意味が想像し易いので覚えやすかったです。ただ「亀」の旧字体である「龜」は書き順を覚えるのが大変だし、一画一画が密集しているのでなかなか綺麗に書けずストレスが溜まりました(笑)。典拠は仏書の「楞厳経」で「兎角の弓に亀毛の矢を矧げ空花の的を射る」の諺?が由来らしいです。最後に「臨淵羨魚」です。これも僕の小中学校の同級生に「細淵」君という奴がいたので淵という漢字は読めました。プロレスラーの渕正信の「渕」は「淵」の許容字体らしいですね。この四字熟語は「漢所」が典拠で「淵に臨んで魚を羨む」と書き下すそうです。で実際に訓点を付けてみたのですが、この「臨淵羨魚」は臨と淵の間にレ点、羨と魚の間にレ点を付けるだけで訓読漢文が書けるので、なんだか自分が漢学者になった気になれました。意味は書き下し文から想像出来るように、いたずらに空しい望みを抱くたとえとの事。淵に臨んで魚を羨んでいるだけでは魚を得る事は出来ませんよね?望みだけでは願いはかなえられず適切な手段を講じる必要があるという教えの事だそうです。

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昨日勉強した四字熟語

早速、漢検準一級に出題される漢字を紹介していきたいと思います。昨日は四字熟語を勉強していました。それは下の画像の11の閑雲野鶴、12の九鼎大呂でした。四字熟語の問題は単なる漢字の読みや書き取りの問題とは異なり故事成語の知識や漢文の知識も活用出来るから面白いですね。ちなみに僕は閑雲野鶴も九鼎大呂もこの問題に出会うまで知らなかったです。閑雲野鶴とは何の束縛もなく、のんびりと暮らす事らしいです。元々は漢詩の一句で出典は「全唐詩話」であるようです。「閑(しず)か雲、野に遊ぶ鳥」と書き下して読むようです。優雅な印象が強い四字熟語でした。一方の九鼎大呂は有名な「史記」由来の四字熟語で、「九鼎」とは古代中国伝説の王朝「夏」の禹王が中国の全土から銅を献上させて作った九つの鼎(例・画像)の事であり、「大呂」とは秦の前の王朝である周王朝の太廟に供えた大きな鐘の事のようです。その立派な挿話からも想像出来るように、意味としては貴重なもの、重要な地位や名声のたとえらしいです。この九鼎大呂に関してはまず鼎の書き順をマスターするのに時間が掛かりそうです(笑)。

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漢検準一級合格を目指して日々勉強しています。

初めまして。神奈川県内に住む二十八歳の男です。漢字が好きで漢字検定を受験する事を生涯学習として趣味の一つにしています。漢検二級に合格したのが三年前です。それから準一級を取得したいと思っていましたが、仕事が忙しい事もありなかなか勉強する時間がなかったので今日まで準一級は取得出来ていません。しかし一念発起し、来る十月十八日の漢検の試験に申し込みました。そして今回漢検準一級の勉強の模様をブログで伝えたいと思い、ブログを開設しました。日々勉強していて気になる漢字や覚えづらい漢字などを紹介していけたらいいなと思っています。好きな四字熟語は遺風残香です。よろしくお願いします。